就活対策は多分これが一番楽だと思います
この記事は、 大阪工業大学 Advent Calendar 2022(https://adventar.org/calendars/7957 )の17日目の記事です。
2シート目の登録だが、1シート目にリンクした。概要が書かれているので。
さて、だんだん冷え込む日が多くなり、また年末は財布まで寒々しくなることが予想される。筆者も来年度の春からは労働が発生し、社会を回す歯車のひとつとなるだろう。卒業論文が受理されればだが。
そんな筆者は就労先がすでに確定している。詳しくは書かないが、ネットワークインフラに関連する関西の企業にお世話になることになった。ありがとうございます……
歯車になり、財布を潤す新生活が筆者を待っている。後は卒業するのみ。
その基盤を作るために筆者が何を意識してきたのか、ぜひこの機会に自分語り紹介していきたいと思う。後輩への糧となるよう、また先輩方は……懐かしく思ってくださったら幸いである。
今回は就活でやってよかったことや早く知りたかったことについての話。
・技術の才はないけど、とりあえずやってみた
筆者ははっきり言って真面目ではないし、間違っても何かをコツコツできるような人間ではない。もともとアプリケーションを作りたくてこの大学・学部に入ったのだが、いろいろやっていくうちになんか向いてないな、ということに気が付いた。
後から思い返せば、このいろいろやっていくという行為はあながち馬鹿にできないものだと感じた。
普通は入学してすぐなど何からしていいか分からないのだ。筆者も分かっていないが、分かってないなりに飛び込んでいた。「向いてないこと」「楽しくないこと」を知るというのは、大学生活でやっておくのが最善だろうと思う。就職してから苦痛に悶えながら歯車となるのは本当につらいと思う。もちろん向いていないと決めつけないのも大事である。いったん喰わないでおこう、の気持ちを忘れてはいけない。
・「学生時代に力を入れたこと」を語れる自信をつけるための、楽なロードマップ
ここで、個人的な経験をもとに、主に就活において満足いくレベルの学生生活が送れる道しるべを書き記す。あくまで個人の感想であることに留意してほしい。異議は好きにツイートしてほしい。
なお、プログラミングの演習を7割前後の理解でクリアできるくらいの能力の人を対象とする。完全理解している人はサービスデプロイしまくったら勝ちだと思う。しらんけど。
*1年次
- とにかくいろんな書籍や技術やイベントに触れてみる
筆者の場合は、- (入学前)ProgateでRubyの基本構文学習
- (入学後)個人主催のサーバ講座
- (~前期)競技プログラミング、ネットワーク講習会
- (夏季休暇)学内ネットワークハンズオン大会:参加
- (~後期)学内ネットワークハンズオン大会:運営
競技プログラミングは思ったより達成感を味わえなかったので7月ごろにやめてしまった。とはいえ考え方や頭の使い方は訓練されたと思うし、コードを書くという行為より環境構築する方が好きなんだとわかったのは嬉しい。なのでこれのおかげでシェル芸にちょっと興味が湧いた。なんで? - 単位を取る
取りましょう。 - 生活に慣れる
本当に慣れておいたほうがいい。特に一人暮らしの場合は。
朝4時に起きて21時に帰宅するという無茶な生活をしすぎたせいで、毎月1度は保健室の世話になっていた。多分筆者の右耳が聞こえなくなったのもそのせい。ちなみにあれから聴力が落ちており、今は中程度難聴くらいになっている。早く病院に行け - 人脈を作っておく
何かしたいことができたときに、その道に詳しい人へのコネクションがあると嬉しいことがたくさんあった。
例を挙げると、イベントのお誘いがあることや、雑談の中で混ぜられる技術ワードなどに触れられることなど。顔が広い知り合いを作っておくのも手。特にまともそうな上回生には、存在を覚えられておいて損はほぼない。 - 自分の長所をできるだけ多く発見する
短所は述べられるのに長所を述べられない人間の何と多いことか。ちゃんと自分の強みを発見しておいた方がいい。
「自分にいいところなんてないから……」といったファッヘラ思考はそろそろ恥じておいたほうがいい。ファッヘラじゃないよという方には寛解を応援している。
*2年次
- 夏までにやりたい分野を定め、それ以降は知識を深める/何か作ってみる
これは滅茶苦茶に大事だと思っている。
筆者の通う学部では3年次4月から研究室配属が始まるため、早い段階でやりたいことを見つけておくことで効果的にその対策ができる。
どうしてその研究室を志望するのか、ということを軸をブラさず話すには、研究対象へのベースとなる知識はあるに越したことはない。GPAを参照するところは知りません。
そして、就職活動中嫌ほど聞くセリフとして「学生時代に頑張ったことを挙げてください」がある。ここで何かしら作品ひとつ作っていたら経験談として話せるネタを確実に手にできる。
ちなみに、作る・やることに関しては以下のいずれかに当てはまるものであることを意識したほうがいい。
- 社会にはびこる何かしらの問題解決ができるもの
(e.x. 課題サボり癖の人間の解消のためにリマインダーアプリ作成) - 明確な役割を持ったチームで何かをするもの
(e.x. 〇〇係として、運営/チーム戦大会出場/企画/長期間開発) - 継続することで数字で結果が出るもの
(e.x. 個人出場大会n年やってスコアがm点上昇) - 学会・論文・セッションなどの登壇・掲載経験
- 社会にはびこる何かしらの問題解決ができるもの
- 単位を取る
ガチで。 - 自分の長所のいずれが社会の歯車に適しているか考える
理由も含めて考えた方がいい。
なお、補強するエピソードがあるとよい。それが実務に近い内容であるほどいい印象となる(気がする)が、バイトのエピソードは評価に値するのかは依然として不明。 - 実は2年以下でも就活サイトに登録してもよい
もちろん説明会にも顔を出してよいし、インターンに応募してもよい。落ちてもよい。
インターンをしないような中小企業に対しても、出席者として名前を書いておくと3年次に再度訪問したとき覚えていてもらえたりする。
夏まででやりたい分野が決まっていたら、尚のことゆっくり企業を探すことができる。 - 学年の終わりには逆求人サイトに登録してみる
カスみたいなメールが多いなら着拒してもいい。
ここでの狙いは、プロフィールを埋める行為によって、企業側が面接や書類でどんな質問をしたがっているかを知ることであり、そして自分が愚かにもそれらを埋められないことに一度絶望しておくことである。
学生時代どんな生活をした?長所は?資格は?課外活動は?……大丈夫だ、この時点でこれらを埋められないことを自覚しておけば、あと1年以上は余地があり、余裕があるから。
*3年次
- インターンを死ぬ気で漁る
インターン→早期選考の流れがもう一般化している。春終わりにはとっとと目星をつけておくといい。
「就活なんて4年なる前くらいからでええやろw」って思ってたらまともな企業の枠はどこも激・狭き門になってしまっており、さらにそれを逃すと怪レい派遣會社しか残っていない、という事態になってしまう。
インターンには夏も秋も冬も出ろ。書類を出せ。出さない書類は通らないし、タダで人事の読む書類を増やせると思って何度でも出せ。落ちたところにもしつこく出せ。筆者は落ちたところにそれ以降二度と出さなくて少し後悔している。 - 選考までにまともなESを書いてみておく
どうせ学生時代頑張ったこととか自分の長所とかその他実績とかはどこの企業でも使いまわす羽目になる。そのため、各項目400字くらい書いたものを数回他人に添削してもらったものを作っておくのをお勧めする。
3年2月以降で提出するESなんてロクに添削する時間などないため、これも夏インターン選考までにやっておきたい。
就職課や教授はどんどん利用していくといい。 - 学内の就活セミナーには顔を出しておく
拘束時間が異常に長い毎月のセミナーだが、なんだかんだ履歴書をくれたり模擬テストを受けさせてくれたり次何すべきかをちゃんと指示してくれるのは良いと思っている。
あれを受けない選択肢を取る人間は、実力で殴れる自信がある者と、就職する気がない者、また就職に関し絶対に大学に文句を言わないと誓える者だけでいい。 - インターン中はできるだけメモをとる
きっちりしたメモを取る必要はないと思うが、特に人の話を聴くパートでは、内容や結果を思い出せる程度の粒度で書いたほうがいい。
オンラインインターンは多分超眠くて暇だと思うので、メモと2窓して手元だけツイートよろしくカタカタやっておくとよい。自分はHack.mdに殴り書きをしていた(注:アップロード画像はimgurという外部サービスに公開される)。後日インターンの内容を人事から聞かれたときに非常に役に立った。 - 適性検査対策
どうやら必要らしいが、やったことがないので割愛。 - 面接練習
カンペなしで話す練習をする。ちゃんと2年次までで積み上げてきた人間は、きっと話すことに迷わないと思うので、自信をもって笑顔で話す。IT志望の人間は陰キャばっかなので笑顔で話すだけで評価が高いとかいう噂もある。
あとは質問されたことに対して矛盾のない・話題のそれない回答を心掛けるとか、Web面接の背景をぼかすか否かとか、そういうのは多分就職課がめちゃくちゃ指導してくるだろうので、これも割愛。 - 単位を取る
就活は言い訳にならない。 - 企業をちゃんと探す
まともな大手や外資に行ける自信がないなら、中小企業も多くみておく。
あえて中途採用のページを見ると業務内容や必要スキルが想像しやすく、面接でアピールしやすくなるのでおすすめ。
プレスリリースとかもしっかり読み込んでおく。
*4年次
- 選り好みしない
この時点で就職先が決まっていない人は、「ここはxxだからちょっと……」とか言っている場合ではない。
内々定が出てから選り好みするといい。なりふり構ってはいけない。
面接に落ち続けているならちゃんと誰かに相談したほうがいい。メンタルがやられるなら、誰かと夕飯の約束でもしておくのがいい。時間があまり削られないリフレッシュ法であり、おいしい料理は気持ちを救う。 - 卒業する
筆者は……どうなるかな?
以上、これが自分の考える一番楽なロードマップである。これで多分ほどほどなところには少なくとも入れる。
「やること多くね?こんなん無理……」って思う読者もいるかもしれないが、これを毎日心掛けろというわけでもない。むしろだらだらやるためのものである。
と、いうか3年次夏までに何にもしていなかったら本当に空っぽの状態で放り出されることとなる。筆者の周りにはセンスも地頭もいいのにapexですべて時間を溶かした、みたいな人間がよくおり、とても悲しい。
自分を商品として市場に並べられた時、手に取ってもらえる人間であるかどうか、どうか今一度振り返ってみてほしい。
・就活だけがすべてじゃないけど
もちろん、読者の中にはこんなことを意識するよりもっと大切にしたいことがある人も多いと思う。そう、これはあくまで筆者の一意見であり、ただの参考資料に過ぎない。従う義理もないと思われることだってあるだろう。口うるせえなと思う読者もいるかもしれない。
だが自身のかわいい後輩たちが就活なんかで、労働力の売買なんかで、値踏みされることなんかで辛い思いを極力してほしくない、といった筆者の願いを汲んで下されば幸いである。
後輩たちのよき大学生活を祈っている。
また来世。